沈黙の艦隊(8)

米第3艦隊との戦闘を開始した「やまと」は、これに壊滅的打撃を与えた。
搭載していた通常兵器を全て使い果たした「やまと」は、「核」の驚異と共に深海へ潜航していく。
――国士の対等な会話は、最終兵器を突きつけあう事で成立する――「やまと」は世界に、その真実を見せつけようとしていた。
一方、「やまと」との同盟締結を決意した日本政府は、事件の調停を国連安保理事会にゆだねた。
世界最強の戦闘国家である「やまと」は、世界に身の振り方の熟考を迫っていた。
「やまと」との同盟を決意した日本政府は、国連安保理事会において同盟案の承認をえるべく、各国大使の説得を続ける。
一方、通常兵器を使い果たし「核」のみを搭載する「やまと」は、日本からの大使を受け入れ、日本政府の要請に応じ大島沖に浮上。
米原潜部隊が待ち伏せる東京湾に近づきつつあった。
「やまと」艦長、そして独立戦闘国家元首・海江田は単身東京に上陸。
ついに日本政府と「やまと」は友好条約を締結させた。
その直後、竹上総理は自衛隊と「やまと」の指揮権を、期限付きながら国連に委ねたいと発表する。
一方、日本政府が「やまと」の補給・点検のため派遣した自走浮きドック「サザンクロス」は、米軍の制止を振り切り、東京湾へ入港、懸命に「やまと」との接触を試みる。
「やまと」と同盟を結んだ事によって日本の政局も大きく動こうとしていた。
補給・点検のため移動浮きドック「サザンクロス」に入渠した「やまと」へ向け、東京湾へ侵入した米原潜は攻撃を開始。
これに対し、「サザンクロス」護衛の任務についた海上自衛隊潜水艦「たつなみ」は必死の防戦を試みる。
だが、被弾・浸水した「サザンクロス」は、「やまと」を収容したまま東京湾海底へ沈降していった。
深町艦長操艦「たつなみ」の捨て身の援護を受け、東京湾の危機を脱出した「やまと」は北極海へ向かった。
一方、日本では、「やまと」との同盟を独断した竹上総理の責任を焦点に、臨時国会が召集される。
その壇上、竹上総理は「やまと」支持を掲げる新党の結成を表明。
国会を解散し、国民の意思を問う総選挙へと踏み切った。
竹上発言の是非をめぐり、党派入り乱れての激論は続いた。
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